数値が低いほうがヤバイの?台風のヘクトパスカルの話
台風の報道で「ヘクトパスカル」という言葉がでてきますが
その数値の大きさと台風の風の強さの関係とは、どうなのでしょうか?
Typhoon Neoguri in the East China Sea / NASA Goddard Photo and Video
そもそもhPa(ヘクトパスカル)って何?
Pa(パスカル)とは、圧力の単位です。
頭のh(ヘクト)は100倍を表すもので
1hPa=100Pa
これは例えば
長さの単位mのk(キロ)が1000倍を表すものと同じ感じ
1km=1000m
じゃなんでわかりにくいh(ヘクト)なんてつけたの?
hPaじゃなくてkPa(キロパスカル)のほうが一般的じゃないのかって感じますが、
気象以外の分野ではkPaが一般的です。(タイヤの空気圧とか)
気象では気圧をhPaと表しているのは、
一昔前に気象の気圧の単位に使われていたmbar(ミリバール)と同じ値になるからなのです。
台風の中心気圧が
970hPaならミリバールという単位でも970mbarなのです。
kPaを使うと97kPaになっちゃいます。
単位が変わることの混乱を少しでも少なくするためにヘクトが使われているのです。
じゃ単位なんてかえるなよ
と思う一般人の僕でした。
ヘクトパスカルの数値が低いと風が強いのか
一般的に台風の中心気圧が低い
つまり、hPaの値が小さいほど風は強くなります。
具体的に今近づいてきている台風19号の気象庁の情報を見てみると
中心気圧 935hPa
中心付近の最大風速 45m/s
2日後の予想
中心気圧 950hPa
中心付近の最大風速 40m/s
3日後の予想
中心気圧 970hPa
中心付近の最大風速 35m/s
中心気圧が大きくなるにつれ風速は落ちてきているのがわかります。
この台風2日前は900hPa、60m/sという猛烈な強さの台風でした。
今後の予報に十分注意する必要があります。
気圧が低いと風が強くなる理由は
気圧は簡単にいえば空気の圧力のこと
注射器の出口をふさいで押し込んだとき、中の空気は縮んで圧力が高くなる。
逆に、引っ張ると中の空気は圧力が低くなる。
ふさいだ出口を開放すると、
中の圧力が高い空気は外へ出る
逆に、中の圧力が低いと外から空気が入る
押し込みや引っ張りの力が大きいほど空気の動きは大きくなります。
空気の動きが風である
圧力が低い方へ空気は動くのです。これが風がふく原因です。
台風の中心気圧が低いほど
(注射器のイメージでは、引っ張りの力が大きいほど)
台風の中心に動く空気が大きくなり、強い風になるのです。
風の強さは等圧線の間隔も関係しています。
天気図の線が細かいほど風が強くなります。
ヘクトパスカルの話でした。
台風は最新情報をしっかりチェックして災害に備えたい。
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